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映画散歩

シネマでしゃべろ 十人十色、それぞれのイチオシは?

「白いリボン」 ~ハネケ監督の集大成

舞台は第一次世界大戦前の北ドイツの小さな村。大地主の男爵を中心に、人々が静かに暮らすプロテスタントの村を、数々の奇妙な事件が襲う。

すべてはドクターの落馬事故から始まった。小作人の転落死、男爵家の火事、荒らされたキャベツ畑、子供の失踪(しっそう)。それぞれの事件が、徐々に村の空気を変えていく。誰の仕業なのか、村人は不安を募らせる。そして村人たちの素の顔が、次第に浮き彫りになっていく。村に潜む、悪意、暴力、ウソ、欺瞞(ぎまん)。この村に何が起こっているのか?

2009年のカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した「白いリボン」。「ファニーゲーム」や「ピアニスト」のミヒャエル・ハネケ監督による、2時間半を超える大作映画だ。作品を通して見えてくるものは、人間の心の闇の部分である。

モノクロで撮られた村の人々の生活はつつましく穏やかだ。その村で起こる事件も、映画の設定としては小さな事件であり、特別に残忍な描写があるわけではない。にもかかわらず、見る者に不安と違和感を与える。

荒らされたキャベツ畑の事件以外は、ほとんど明確な解決を見せず「村の中に犯人がいる」という事実のみが重なっていく。ヒール役もいなければ、主役もいない。だからこそ、集団の中にひそむ身近な“悪意”を際立たせている。

人間存在の深淵(しんえん)に挑んだ、ハネケ監督の集大成とも言える作品だ。

Photo

12月4日より、銀座シアトルシネマほか全国ロードショー

配給:ツイン

公式ホームページ:http://www.shiroi-ribon.com/

2010年11月24日
どらく編集部映画担当
白いリボン
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