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映画散歩

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キレのいいディカプリオの演技に酔う ~シャッター アイランド

マーティン・スコセッシが監督、レオナルド・ディカプリオが主演。原作は「ミスティック・リバー」などで知られるデニス・ルへインとくれば、面白くて当たり前、と観(み)る側の期待は高い。その期待にきちんとこたえるのがプロの仕事なのだ、としみじみ痛感。ハリウッドの売れっ子が集結した「シャッター アイランド」はミステリーの秀作だ。

謎解き心をくすぐる設定がいい。ディカプリオが扮する連邦保安官テディ・ダニエルズはある失跡事件を捜査するためにボストンのはるか沖合に浮かぶ孤島に向かう。その名は「シャッター アイランド」(閉ざされた島)。海と断崖(だんがい)絶壁に囲まれた小さな島にあるのは、厳戒な警備体制の下、精神を病んだ犯罪者を収容するアッシュクリフ病院のみ。その鍵のかかった病室から、1人の女性患者が忽然(こつぜん)と姿を消したのだ。相棒チャック(マーク・ラファロ)とともに捜査にのりだすテディ。島外への脱出は不可能。島内に潜んでいる気配もない。いったい彼女はどこへ?

展開後のストーリーは好みが分かれるところだが、ディカプリオが素晴らしい。どんなハリウッドのトップスターでも、役の幅を広げようとした結果いまひとつはまりきれていない作品が必ずあるものだが、ディカプリオの役選び、そしてその役へのとけこみ方は毎回実に見事だ。かつて「ロミオ+ジュリエット」でロミオを演じ、「タイタニック」で悲恋の美青年を演じた人気俳優も今や35歳。すごみのある保安官テディを男臭さ満点に演じている。もっとも、スコセッシと組むのはこれで4度目。監督がディカプリオの見せ方を熟知しているたまものかもしれない。ディカプリオは細やかな心の機微を演じることにも定評がある。今回も過酷な戦争体験と妻の死というトラウマを抱え、人を寄せ付けないテディの孤独、気迫を見事に体現している。

スコセッシは閉ざされた島の閉塞(へいそく)感、登場人物にまとわりつく不安・恐怖感を、視覚的に表現。ゴシック・ホラーのような緊張感とスリルがあふれる世界を作り出し、小説が映画化されることのだいご味が味わえる作品となっている。

2010年03月19日
シャッター アイランド
近藤深雪
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