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映画散歩

シネマでしゃべろ 十人十色、それぞれのイチオシは?

久しぶりの本格ミステリー作品 ~シャッター アイランド

精神を病んだ犯罪者だけを収容している病院であり監獄でもある島「シャッターアイランド島」。そこに収容されている女性患者が、鍵のかかった病室から突然消えた。厳重な警備の中、消えるはずのない場所から煙のように消えた女性。この島で何が起こったのか……。

失踪(しっそう)事件の捜査に訪れたのがテディ・ダニエルズ(レオナルド・ディカプリオ)。女性患者の病室に残された「4の法則」なる暗号、なぜか厳重に警備されている灯台、口裏を合わせたような証言、休暇中の医師など、何かがおかしい。

この島はなにをたくらんでいるのか……。

原作はデニス・ルヘイン著「シャッター・アイランド」。エンディングが袋とじになっており、ラストを先読みできないようになっていることで話題の作品。

映画のストーリーは、原作に忠実に進んでいくが、原作では理解しにくい細かい表現などが、映画では「こういうことか!」と納得できる内容となっている。

この作品、あらゆるところに伏線が張られており、その細かい描写に「気付く」ところにもう一つの楽しみがある。なので、2度見をオススメ。結末が分かった上で見直すと、主演のディカプリオ他、マーク・ラファロ、ベン・キングスレーといった役者たちの演技のひとつひとつが全く別の意味を持ち始める。一回目は素直に驚き、二回目は伏線を追って見る楽しみがあるのだ。

また、ミステリー映画は日本語吹替版で見ることもオススメである。この作品の吹替は、吹替版にありがちなわざとらしさや、デフォルメした違和感を解消するため、字幕版と吹替版の両方を戸田奈津子さんが監修し、違和感なく作品に没頭できるようになっている。

映画ファンには邪道とされている吹替だが、私自身、原作を2回、脚本を3回読み、字幕なしの映画を1回、字幕入りを2回見て、吹替版を見たのだが、完全に内容を理解した後だったにもかかわらず新たな発見と驚きに感動してしまった。吹替版で見ると、字幕で見たときにちょっともたついていたな、と思ったところが実は一番感動的だったり、見逃していたヒントを発見できたりもする。

本作の主演ディカプリオの演技にも注目である。タイタニック以降、大きなヒットのなかったディカプリオ。「レオ様」と呼ばれ、アイドル的ポジションになっていたディカプリオだが、この映画で、やっぱり演技がうまいんだな、と再認識させられた。

最近はテレビドラマの映画化が増えている中、ものたりなさを感じている映画ファンも多いだろう。本作は「シックス・センス」のような、映画全編を覆すような大どんでん返しではなく、あらゆるところに張られた伏線がエンディングに向かって集約されていく、小説的な映画である。ストーリー、役者の演技、世界観のすべてが「かめばかむほど味のでる」映画なので、映画ファンも満足できるはずだ。

「おかしいな」と思うところにいくつ気づけるか、それがこの映画の鍵。「あれ?」と思ったところが見終わった後には「なるほど!」に変わるはず。

49日(金)、TOHOシネマズスカラ座ほか全国超拡大ロードショー

2010年03月29日
シャッター アイランド
映画配給および宣伝各社の担当
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