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映画散歩

シネマでしゃべろ 十人十色、それぞれのイチオシは?

役者陣の声にうっとり「今度は愛妻家」

 料理も、部屋の片づけも妻まかせ、という古いタイプの旦那(だんな)衆にとって、<妻に見捨てられたらどうすりゃいいんだ!?>というテーマは、恐ろしすぎて考えたくもないかも知れません。しかしそんな、妻まかせ旦那にこそ見ていただきたいのが「今度は愛妻家」。

豊川悦司さん演じるカメラマン・俊介は、写真が撮れなくなったといって仕事をせず貯金を切り崩して生活する日々。薬師丸ひろ子さん演じる妻・さくらの、子作りがしたいという願いをはぐらかし、些細(ささい)なことでいがみあう夫婦生活を送っています。俊介に愛想をつかしたのか、さくらは旅行に行くと言い残し、連絡もしないまま1週間も帰ってきませんでした。

10年の結婚生活のあいだに、俊介には10人以上の浮気相手がいました。さくらには、かつて教え子だった若い男子生徒の影がちらつきます。ふらりと帰宅したさくらは、夫婦で沖縄旅行に行った時になくした結婚指輪を探しに行ってきたと言いますが、俊介が新たに結婚指輪を用意すると、「好きな人ができたから受け取れない」と言います。

はたして、夫婦の間の溝を埋めることはできるのでしょうか……? 

大きな仕掛けがあるので(といっても、びっくり仰天するような仕掛けではないが)詳しいストーリーは書けないのですが、平凡な日常こそ幸せと気付かせてくれるハートウオーミングストーリー。 

なにがよいって、主演の二人の声が素晴らしすぎる(今更ですが)。ふわふわの綿毛でそっと包んで下さるような優しい薬師丸ひろ子さんの声。低音で、関西弁を標準語に直した人特有の抑制のきいた豊川悦司さんの声。二人の声は艶々で、セクシーで、チャーミングで、もうとにかくずっとずっと聞いていたくなってしまう。聞いているだけでα波が出てくるのが分かる。

豊川悦司&薬師丸ひろ子の組み合わせで夫婦役と聞いて、外見的にしっくりこなかったのですが、劇場で声を聞いて合点! 声の相性が抜群なんだなあ。あの二人の声でセリフをデュエットすると、極上のラブソングとなるのです。 

それと素晴らしすぎるのが、俊介のアシスタントカメラマン・を演じた濱田岳さんの存在感!! 映画「ゴールデンスランバー」で演じた連続殺人鬼が印象的だったので、キワモノの役しかできない人なのかなぁと思っていましたが、今回の素朴で純情な青年役も大はまり。「ゴールデンスランバー」で見せた舌っ足らずなしゃべり方は演出だったということに気付き(今更ですが)、演技力の確かさに驚かされました。これからどんどんどんどん売れてくる役者さんだと思います。要チェックです。

2010年01月13日
乾貴美子
今度は愛妻家
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