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映画散歩

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脳のトレーニングになる?(500)日のサマー

「(500)日のサマー。」
サマーは夏のことではありません。女の子の名前です。
妄想系男子トムが、サマーと出会ってから別れるまでの500日を描いたのがこの映画。

 建築家になる夢を抱きつつ、グリーティングカードの会社でカードライターとして働くトムは、恋に恋していました。運命の人がどこかにいるはずだと信じてやまないけれど、一方のサマーは真実の愛なんて信じないリアリスト。
 秘書として入社してきたサマートムは一目ぼれしますが、「恋人なんて欲しくない。誰かの所有物になるなんて理解できないわ」とかわされてしまいます。
 そのくせ会社のコピー室でサマーの方から熱烈キスしてきたり、家具ショップIKEAで新婚夫婦ごっこをしたり、サマートムと恋人のような行為をします。
 お互いの部屋を行き来するようになり、2人の距離はどんどん近くなるのですが、なにがなんだか訳が分からないまま振られて、ヨリを戻そうとするのだけれど、サマーは衝撃的な人生の選択をしていたり……とりとめのない女子・サマーに振り回されて傷心のトムが、再起し、人生の真理に気づくボーイ・ミーツ・ガールの物語

 サマーの心情は一切説明せず、完全にトム1人の視点から描かれているのがこの映画の面白いところトムの勘違いと被害妄想にもとづいて話が進んでいくので、サマーのとった行動はすべて奇行のように見えるところが笑えます。恋愛って、片方の立場だけから見ると、こういう感じなのでしょうね。翻弄(ほんろう)されながら生きる人間の切なさや滑稽(こっけい)がよく描かれていて、最後にあみだした人生の真理は本当に納得、共感できるものでした。

 真理、といっても、プッと吹き出してしまいそうなくらいささやかなものなんですけどね。

 サマーを演じるのは「ハプニング」「イエスマン“YES”は人生のパスワード」などに出演していたズーイー・デシャネル。音楽やファッションの分野からも注目を集める、青い瞳と黒い髪がキュートな女優さんです。下半身がちょっとポッチャリで可愛いらしかったです。

 トムを演じるのは、「リバー・ランズ・スルー・イット」で子役時代から注目され、来年公開される「Inception」ではレオナルド・ディカプリオと共演しているジョセフ・ゴードン=レヴィット。この方は、セリフを話している相手を見ている時の顔がすごくお上手。しょぼくれた時の表情もうまいし、現代の若者の薄っぺらなところを表現するのがうまいと思います。

 監督は、ミュージッククリップやCMの世界で有名なマーク・ウェブ。トムの妄想と現実を左右に対比させて見せるシーンの演出が見事でした。

 Day(426)の次にDay(5)が出てきたり、時系列めちゃくちゃに進んでいくので、あれ、この日の前は何をしていたんだっけ?と頭の中でパズルを組み立てていかないとお話を把握することができません。ちょっとした脳のトレーニングにもよい映画かも知れませんね。

2009年11月25日
乾貴美子
(500)日のサマー
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