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映画散歩

シネマでしゃべろ 十人十色、それぞれのイチオシは?

ぞくっとする美しさ ~ゼラチンシルバーLOVE

10年と少し前、大学2年のとき、友だちに引っ張られるようにして写真部に入った。モノクロ写真なら、部室を暗室にして現像とプリントができた。暗室での作業は、真っ暗もしくは赤いランプがひとつ点くだけ。失敗してばかりいたので、時間がかかりすぐに夜がくる。松林の夜は暗い。早く終わらせなくてはとあせる。なんとも苦手な作業だった。

「ゼラチンシルバーLOVE」の繰上和美監督は、著名な写真家。ハリウッド俳優をはじめ、多くの有名人が放つエネルギーを四角い紙へと焼き付けてきたことで知られる。
「一枚の写真もきちんと撮れないのに映画はやれない」とかつて語っていた監督が、初めて撮った映画作品。あたためてきたドラマに映し出されるのは男と女、エロチシズムの香り。
モノクロの写真さながら硬さのある映像は、暗室で嗅いだ酢酸の香りを思い出しそうになった。だが美しさとエロチックさが苦い思い出をぬぐい去り、宮沢りえの魅力が勝った。
彼女が10代の頃に出した有名な写真集「サンタ・フェ」。はじける若さと美しさが、ゆでたてのむいた卵のようで、ヌード写真はいやらしいものではないと初めて教えてもらった。
本作では彼女がゆで卵を食べるシーンが何度とな出てくる。「卵」は造形として、完璧な機能と美しさを備えているといわれるけれど、負けていない。今、30代の彼女。ぞくっとするほどの美しさに目を離せない。

銀座テアトルシネマ、東京都写真美術館、新宿武蔵野館ほか全国公開中

(どらく編集部・映画担当K)

2009年03月09日
どらく編集部映画担当
ゼラチンシルバーLOVE
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