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映画散歩

シネマでしゃべろ 十人十色、それぞれのイチオシは?

子供の頃の夢は何ですか? ~庭から昇ったロケット雲

 誰でも小さな子供の時に大きな夢を持っていたにだろう。しかしながらその夢を実現できた人はとても少ない。そして、多くの人は、成長していく過程で、その夢を捨て、忘れ去ってしまったに違いない。そんな夢を忘れてしまった多くの大人達に見てもらいたい作品だ。

 ストーリーは単純。主演のチャーリー・ファーマー(ビリー・ボブ・トーソン)が子供の頃から持ち続けてきた夢をあきらめずに、多くの犠牲を払いながらも、追い続ける話になっている。その夢を、普通は家族は反対するのだが、こ作品では、家族は全力で支えていく。一番の鍵を握るのが、妻であるオードリー(バージニア・マドセン)。彼女の彼への大きな愛情は、多くの男達があこがれるものであろう。

 また、3人の子供たちも、頑固に父親を信じ、尊敬している。日本の社会では家庭崩壊、家族のコミュニケーション不足、父親の威厳の低下などが話題になっているが、この作品は全てが上手く行っている。「こんなことないよな!」と見終えて後に思うはず。その反面、きっとファーマー家のような家族は世界のどこかにある、そう信じたくなる。

 もう少し、ストーリーを。宇宙飛行士になることを夢見て人生を歩んできたチャーリーは「父親の死=父が経営する牧場の跡取りになる」という現実に夢をあきらめざるを得ない。しかし彼は家族の支えを受け、現実(牧場経営者という職業)の中から、夢(宇宙へ飛び立つ夢)を追い求める。ただし、宇宙への道のりはかなり険しい。そして彼は夢を達成することはできるのか?

 監督は、双子のポーリッシュ兄弟。兄弟監督と言えば、今年のアカデミー監督賞を獲得したコーエン兄弟が有名だが、ポーリッシュ監督は、映画ファンであれば知っているかもしれないが、まだまだ日本での知名度は低い。だが、彼らが作り出した、夢をあきらめない人たち、深い絆で結ばれた家族という世界は、相手を信じることのすばらしさを描き出していて素敵だ。
 
 監督は、ちゃっかり、自分達の娘を子役として器用している。兄弟で作品を作りあげ、家族を映画に登場させる。ポーリッシュ兄弟の夢は、家族が参加し、心が暖まる作品を作りあげることなのだろうか。コーエン兄弟が描き出した、冷たい世界を描き出した作品も良いと思うが、ポーリッシュ兄弟が描き出した温かい世界の方が私個人的には好きだ。

 「あなたの子供の頃の夢は何ですか?」。映画を見終えた後に、思い出してみてください。

★7月5日より日比谷シャンテ シネ、シネマート新宿ほか全国順次ロードショー

2008年07月04日
アーリー
庭から昇ったロケット雲
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