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映画散歩

シネマでしゃべろ 十人十色、それぞれのイチオシは?

鬼部長もメロメロ、たかが子ネコとあなどるなかれ! ~ネコナデ

 実は動物ものといわれる映画が、私はあまり得意ではない。愛くるしい表情、しぐさの可愛さで勝負されては、渾身(こんしん)の演技をみせる人間の役者に申し訳ない。しかもストーリーは二の次で、ひたすらキュートなシーンがてんこもり。まるで写真集をみせられているような作品が多い。そんな中、「ネコナデ」にはやられてしまった。監督は「きみはペット」「不機嫌なジーン」などの人気ドラマの脚本家としてもしられる大森美香。女性の繊細な心理を描くことには定評のある彼女だが、型物な人事部長が一匹の子ネコと出会い、ほんろうされる姿をユーモアたっぷりに描いている。

 主人公鬼塚(大杉漣)は、きまじめで頑固な企業戦士で、とある会社の人事部長。会社のためと、今日も次々とリストラ辞令を宣告。さらにウィークリーマンションを貸し切って、泊まり込みの新人研修を行う。その内容がどれだけ時代錯誤、ハチャメチャで、新人達からは非難の嵐だろうと、鬼塚は大まじめ。ひそかにストレスを感じつつも、彼は家庭でも厳格なイメージを守る。そんな鬼塚にとってつかの間の息抜きが、帰宅途中による近所の公園だ。今日もベンチで缶コーヒーを一杯、そんなある晩、彼は運命の出会いをしてしまう。相手は、ウルウル瞳、プルプル震える子ネコだ。なんとも似つかわしくない組み合わせ。しかし気づくと彼は、その子ネコを拾っていた。もちろん彼は、「ネコちゃんを拾ってきたぞ。みんなで飼おうな!」なんて小学生の娘にいえるキャラではない。そこで、彼は子ネコを、社員研修をおこなっているウィークリーマンションの空き部屋でこっそり飼うはめになる。

 生きものなんて飼ったことのない鬼塚。何をあたえるのか、子ネコは何をもとめているのか? トレンチコート姿でおろおろする鬼塚を、渋いイメージの大杉漣が演じるところがニクイ。ウィークリーマンションでの研修は、期間限定。はたしてトラと名付けられた子ネコの運命はいかに?

 最後に一言。ペット禁止の物件に住んでいる人は要注意。ネコを飼いたくなって引っ越しを検討するはめになるかも?

渋谷Q-AXシネマほか全国ロードショー中

2008年07月28日
ネコナデ
近藤深雪
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