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女優ケイト・ブランシェットの魅力に酔う~「エリザベス:ゴールデン・エイジ」

 美しいだけでなく、気高さと強さ、そして確かな演技力を兼ね備えた女優はそうはいない。オーストラリア人女優ケイト・ブランシェットは数少ない一人だ。まだ無名だった彼女を一気にスターダムに押し上げたのが、シェカール・カプール監督の「エリザベス」(1998)。幼い頃に母親が処刑され私生児の烙印(らくいん)を押されながらも、自ら女王への道を切り開いていったたくましきヒロインは、彼女にとってまさにはまり役。その後、ファンタジーの傑作「ロード・オブ・ザ・リング」3部作では、妖精族エルフの女王を演じたが、その神々しく威厳に満ちた姿には、魂をすいとられそうな迫力があった。そんな彼女が再びカプールと組んだ「エリザベス:ゴールデン・エイジ」は、女優ケイト・ブランシェットの魅力が満載の1本だ。

 前作は、エリザベス1世(1533-1603)が戴冠(たいかん)するまでの道のりだったが、今回はその後、彼女が国内外の陰謀をかわしながら、イギリス帝国の黄金期(ゴールデン・エイジ)を築く姿が描かれている。そのサスペンスに満ちたストーリー展開ももちろんだが、見どころの一つは絢爛豪華(けんらんごうか)な衣装。エリザベス1世は、羽をあしらいボリュームのある奇抜なヘアスタイルで、扇形のレースの襟のついたカラフルなドレスを次々と着こなす。「あのマリー・アントワネットとどちらが派手か?」と、思わず、その華やかさを対決させたくなる。生涯未婚であったためにバージン・クイーン(なんともひどい言いかた……)と称されたエリザベス1世。実は、そんな彼女も恋に落ちる。占師に私生活の行方について聞いたり、焼きもちをやいたり。恋か?女王としての職務か?と揺れ動く女心を丁寧に描いているあたりは、仕事、結婚と悩み多き現代女性の共感を得ること、うけあい。歴史好きはもちろん、そうでない人にも見どころ満載となっている。

 本作のクライマックスであり見せ場となるのが、歴史にその名を刻まれる1588年のアルマダの海戦。当時、圧倒的優位を誇っていたスペイン無敵艦隊による侵攻をイングランド海軍が撃破、大金星をあげる。この時、苦戦を強いられる兵士達の前に、白馬にまたがり、甲冑(かっちゅう)をつけて、白いマントと長い髪をなびかせた女王が現れる。思わず息をのむ、圧倒的な存在感。この映画はまさにケイト・ブランシェットのための作品だ、と再確認させられる。

 「エリザベス」に続き、再びアカデミー賞主演女優賞の候補となっている彼女。過去に助演女優賞の受賞はあるが(「アビエーター」)、主演はまだ。こちらの行方も注目したい。

※2月16日(土) 日比谷スカラ座他、全国ロードショー

2008年01月30日
エリザベス:ゴールデン・エイジ
近藤深雪
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