朝日新聞がビートルズ世代に贈る、こだわりエンターテインメントサイト

メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

  • トップ
  • 地球発
  • マネー
  • ライフスタイル
  • 極める
  • からだプラス
  • エンタメ

エンタメ

  • 映画散歩TOPへ

映画散歩

シネマでしゃべろ 十人十色、それぞれのイチオシは?

華麗なる復讐物語 ~女帝(エンペラー)

 ハリウッドが製作した「SAYURI」で、可憐な日本人芸者を演じたことが記憶に新しいチャン・ツィイー。艶やかな黒髪のアジアン・ビューティーとしてシャンプーのテレビCMにも出演、今や日本国内で最も知名度の高い中国人女優だろう。そんな彼女の最新作は、五代十国時代の(907年~960)中国宮廷を舞台した、絢爛(けんらん)豪華なアクション時代劇だ。

 シェークスピアの4大悲劇の一つ「ハムレット」を原案に、愛憎、欲望、陰謀が入り乱れた人間ドラマが繰り広げられる。

 財をつくした広大な宮殿、鮮やかな色彩の衣装がおりなす映像美はとにかくお見事。また舞踏のように優美に舞うワイヤーアクションをふんだんに織り込み、年齢を問わず幅広い観客にアピールできる娯楽作品となっている。近年、テレビドラマ、映画でヒットを飛ばした「大奥」のファンなら、おそらくストライクゾーン間違いなしだろう。

 物語の発端となるのは、皇帝の弟リーにより兄の暗殺。彼は王位と共に兄の美貌の王妃ワンを手に入れ、さらに先帝の息子である皇太子の暗殺も企てる。当然ここに、鬱々と悩みながらも亡き父の復讐を決意する王子の物語が絡んでくるのだが、面白いのは、チャン・ツィイーが演じる王妃の役どころ。「ハムレット」では実母だが、本作では王妃は王子の元恋人であり、今は若き義理の母という設定。悩める王子とは対象的に、自らの欲望のためには手段を選ばない悪女をチャン・ツィーは熱演。アジアのトップ女優としての地位を不動のものにしている。

 ちなみに、映画の原題は「ザ・バンケット(夜宴)」。物語の終盤で国を挙げての夜宴が行われ、メインの登場人物がそれぞれの思惑を胸に一同に会する。そこで、物語は一気にクライマックスへと加速する。物語の核を押さえたいいタイトルと思うのだが、なぜか邦題は「女帝」。しかも読みは「エンペラー」。チャン・ツィイーを前面に出したい配給会社の思惑もあるのかもしれないが、時々として原題と異なる邦題には不思議なものがある。

6月、有楽座ほか全国ロードーショー

2007年04月26日
女帝(エンペラー)
近藤深雪
トラックバック (0)
  • バックナンバー

ライター紹介

ココログ

画面トップへ

※当サイトの推奨ブラウザは、Windows Internet Explorer6.0以上、Firefox 1.0以上となります。
Copyright The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.
どらくに掲載の記事・写真の無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。

©朝日新聞社
無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。